gemini3 に質問
たとえば万葉集の歌をすべてAIに学習させればAIは万葉語で歌が詠めるようになりますか。
結論から申し上げますと、技術的には十分に可能であり、現在のAI(特に大規模言語モデル)はすでにそのレベルに到達しつつあります。
万葉集の全4,500首以上を学習させることで、AIは当時の語彙、文法、そして「万葉びと」特有の感性やリズムをシミュレートできるようになります。
しかし、単に「言葉を並べる」ことと、「万葉の心で詠む」ことの間には、AIならではの面白さと限界があります。その仕組みを整理して解説します。
1. AIが「万葉語」を習得する仕組み
AIは統計的なパターン学習によって、以下のような要素を身につけます。
- 語彙と文法: 現代では使われない助詞や助動詞(「〜けむ」「〜らむ」など)の使い方、万葉集特有の古い言葉選びを学習します。
- 枕詞(まくらことば)の法則: 「あかねさす」が「紫」や「日」にかかるといった、特定の言葉の結びつきを確率的に理解します。
- 五七五七七のリズム: 短歌の定型を、単なる文字数ではなく、心地よいリズムのパターンとして把握します。
2. 万葉集「だけ」を学習させることの効果
もし他の現代的な知識を一切与えず、万葉集のデータのみを特化して学習させた場合、AIは**「驚くほど純度の高い万葉風の歌」**を詠むようになるでしょう。
- メリット: 現代語が混ざらないため、タイムスリップしたような古風な表現が可能です。
- デメリット: 万葉集に登場しない概念(例:現代の「スマートフォン」や「鉄道」など)を詠もうとすると、語彙がないためフリーズするか、強引に当時の言葉(「文を運ぶ板」など)に置き換えようとします。
3. AIが詠む歌の「限界」と「可能性」
AIは非常に精巧な「万葉風の歌」を作れますが、人間と決定的に違う点が一つあります。
AIは「実体験」を持っていない
万葉歌人の多くは、実際に見た風景や、誰かを想う切実な感情を歌に込めました。AIは「『月』という言葉の次には『照らす』という言葉が来やすい」という確率計算で歌を作ります。
しかし、逆に人間には思いつかないような、万葉語の斬新な組み合わせ(言葉のコラージュ)を生み出すこともあります。これは、古典文学の新しい解釈や創作のヒントとして非常に有用です。
万葉風AIの作例(イメージ)
もし現代の風景を万葉語で詠ませたら、こんな歌を出すかもしれません。
「令和の 街のともし火 あかねさす 昼にも勝り 夜を照らすかも」 (令和の街の明かりは、日の光よりも明るく、夜を照らしていることよ)
このように、形式と雰囲気は完璧に「万葉調」にすることが可能です。
次の一歩として、もしよろしければ私が今、万葉集のスタイルであなたに一首詠んでみましょうか? 何かお題(好きなものや今の気分など)を教えていただければ、万葉語で表現してみます。