3DCG演習
私は自学科向けに「コンピュータリテラシーB」「システムデザイン」「CG応用演習A」という(実質的)演習科目を持っていたのだが、「システムデザイン」は非常勤講師の人にやってもらうことになり、その代わりに「3DCG演習」という専門共通科目を今年度から担当することになった。
この「3DCG演習」は芸術学部すべての学科の学生に専門科目として履修できるようになっている。初めて彼らの課題をチェックしているのだが、なかなか興味深い。自学科の学生とは明らかに感性が違っているし、作り込みも意外な学科が意外な凝り方をしたりしている。
Unreal Engine 5.1.1 でパッケージ化したものを提出させているので、そもそも課題提出がかなり難しい。かつ完全な遠隔授業なので、UE5.1 が使いこなせない学生を直接助けてやることができない。なので、課題提出までたどり着いた学生の作品はどれもそれなりにレベルが高い。
マテリアルやパーティクルにめちゃくちゃ凝ったり、難易度が高すぎたりしてて面白い。ゴールまでなかなかたどり着けないのは困るが。
これはあくまで私個人の意見だが、124単位のうち60単位までは遠隔授業でやることが認められているのだから、その60単位枠はうまく活用して、すでに(他大学などではある)通信教育などのノウハウを活用し、異なるキャンパス、異なる学部でも、場合によっては他大学提供科目としても履修できる科目に割り当てるようにして履修者数の制限もせず希望者は誰でも取れるようにして、その代わり大人数の課題を裁けるような採点業務のサポートなどをしてもらいたいと思う。今はコロナのドタバタで何を遠隔にし、何を面接授業にするかという基準も無く方針もない。中野キャンパスは都心にあって慢性的に教室が足りないのだから、うまくやりくりすれば、かなり劇的な効果を期待できると思うのだが。
近頃どこかのユーチューバーが、大学の教員はもっと研究に専念して、基礎的な科目はユーチューバーに任せれば良いのに、というような発言をして燃えていたけど、私もある程度まではそれに賛成だ。世の中には10年前20年前に書いた教科書をそのまま使って講義しているような人もいる。そういう人にモチベーションをもたせようといろいろ画策するより、研究しかやりたくない人には研究だけやらせて、教育がやりたくてしかたない人にはもっとどんどん教育をやらせてやれば良いだけだと思うのだが。